午前5時 起床。
ヘッドライトを着けて朝食を済ませ、身支度します。
小屋を出ると申し分のない快晴! キーンと冷えた空気に身がしまります。

出発予定時刻6時に遅れること少々・・・ ^^;

今回のルートは文三郎尾根から赤岳〜横岳〜硫黄岳〜赤岳鉱泉へと下る南八ヶ岳の定番縦走コースです。

6時30分 行者小屋を後にしていよいよ主峰「赤岳」を目指して登頂開始。

中岳の上部が日に当たって白い光を放ちます。 しかし日が当たらない樹林帯の中は凍てつく寒さで鼻の中が痛くなるほど・・・

尾根伝いに高度を稼ぐと少しずつ体が温まってきました。

中岳と赤岳の稜線

本日のメインルート

ふと左を見ると赤岳沢のバリエーションをクライミングしているパーティが・・・!! (゚◇゚;)

見てるこちらの足がすくみそうです。
固くしまった雪にアイゼンがガッチリと利いて、順調に高度を稼ぎ

1時間ほどで稜線に到達。

富士山や中央アルプスも良く見えました。


一呼吸整え、ストックからピッケルにチェンジ。
ここからいよいよデンジャラスゾーンへ突入するため、ハーネスにロープを取り付けます。

3人が1本のロープで繋がれました。
ほとんど垂直かと思われる斜面にアイゼンのフロントを蹴りこみ、ピッケルで支点を確保しながら慎重に詰めていきます。
かなりの緊張を強いられる登りでしたが、怖いからと引き返すわけにもいかず・・・ ^^;
登り続けてようやくピークに到達!

どうにか2,899mの赤岳山頂に立つことができました。
達成感というよりは、無事にここまでこれたという安堵感の方が強かったかも・・・ (;^ω^A
写真だけとったら、赤岳展望荘まで一気に下降。

逆ルートから赤岳を目指す登山者の列。

2月中旬で営業を終えた赤岳展望荘で小休止。

それにしてもいい天気です。

ガイドのMさんも「一年中登ってるけど、ここまで条件の良い日は滅多にない」と言うぐらい。
曰く「オレの日ごろの行いが良いからね〜」ということらしいですが・・・ (^w^)
ここから横岳へむかうルートもまたもや緊張の連続・・・
片手にピッケル、もう片方はロープを握っているため、写真を撮ることができません。
というかそんな余裕はありませんでしたけど。 ^^;
横岳へ向かう稜線を西側東側へと跨いで進み、日ノ岳を過ぎて大きな岩壁を巻いて下る人幅ぐらい棚のところで、「アッ」という声と共に、私のすぐ後ろにいた登山者が足を滑らせながら滑り落ちてきました。
とっさに左腕をつかんで必死に押さえ、足が半分ほど谷底に落ちかけたところで止めることができました。
「足元の岩にアイゼンかけろ〜!!」大声で叫んで自力で這い上がらせ、間一髪で滑落を防ぐことができました。
いや〜ビックリしました。
もう少し離れていたり、落ちるスピードが早かったら止められなかったと思います。
彼の足が飛び出た棚の先は・・・
想像しただけで身震いしてしまいます。
そんなこんなで緊張感MAXの中、ようやく横岳に到着。

私だけ笑顔が消えてますけど・・・ (;^ω^A

横岳山頂ではそんな緊張も忘れてしまうほどの景色を堪能。



北アルプスの端から端まですべて一望できる絶景・・・南アルプスも中央アルプスもアルプステンコ盛りの景色でした。
さらに横岳から硫黄岳に向かう後半のルート

下り初めのナイフリッジをビビりながら通過し、広い稜線にでました。
ようやく緊張から解かれ、景色を楽しみながら稜線を歩きます。

心身共にかなり疲労してましたが、硫黄岳への最後の斜面をガンバって登りました。

目の前には迫力満点の爆裂火口

そして硫黄岳山頂。

赤岩の頭手前の分岐でこれまで自分たちが歩いたルートを一望しながら振り返ることができました。



ずーっと眺めていたい景色ですが、最後にツーショットで締めます。

樹林帯を一気に駆け下りて、赤岳鉱泉に到着。

ここでアイゼンを解き、通常モードに戻ります。
赤岳鉱泉名物の「アイスキャンディ」

想像していたものよりかなり大きいものでした。
柳側北沢を下り、お山の見納めポイント

両手を合わせて、山の神様に感謝。
14時過ぎにスタート地点の美濃戸山荘に到着。

いや〜 上の方では緊張の連続でしたが、ガイドのMさんのリードのお蔭で無事に降りてくることができました。
技術や経験が未熟な我々二人だけではとても困難なルートだったと思います。
夏山とは比較にならないリスクを伴う雪山にそれを押しても登る多くの登山者が、一体何を求めてそこに向かうのか少しだけわかった気がします。
中途半端な技術ではとても太刀打ちできない危険な場所であることも・・・
今回は天候が良すぎて本当に厳しい部分を感じることなく歩いてしまいましたが・・・
Mさん 本当にお世話になりました。
今から15年ぐらい前・・・ 初めて本格的な山登りとして登ったのが「赤岳」でした。
当時、雪の赤岳に登ることなど思いもしませんでしたが、今回チャレンジしてみて本当によかったと思います。
技術を磨いて、またチャレンジしたいと思います。
まぁ 雪山でこれ以上高いところに登ることはないとは思いますが・・・ ^^;




でも恐ぇー ^^;
達成感は凄いんだろうなと想像中。来年は西穂をぜひ。
今週は天気に恵まれました。怖いくらい・・・(笑)
それにしても今回の山行は緊張しすぎて疲れましたわ。
達成感というよりは無事に通過できた安堵感の方が強かったかな〜
回数を重ねると自信につながるのでしょうが、その域に達するにはかなり時間がかかりそうです。
最高ですね。
自分も行ってみたいけど、体力も技術も無いので写真で楽しませていただきます(^_^;)
これ以上ない!ってぐらい天気に恵まれちゃって、この先こんなよい条件で登れることがあるのかな〜って感じです。
赤岳はレベル的には中級者向けらしいですが、とてもそうは思えませんでした。 ガイドさんなしではとても歩きとおせなかったと思います。
無事に帰ってこれて良かったです。^^;